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help リーダーに追加 RSS 食事介助から援助の意味を考える

<<   作成日時 : 2005/09/13 21:45   >>

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「食事介助」って「その人が食べることを援助する」ことですよね。
でも、ちょっと待って。
今でも多くの施設や病院で「食べることの援助」ではなく「食べさせる」ことがおこなわれているという現実があるのです。

私が経験したHさんのことをお伝えしたいと思います。
Hさんは、もともとは小食な人で自宅では子供用茶わんに軽く1膳食べるか食べないかくらいだったそうです。
あるとき、病院に入院して、当時そこの病院ではどんぶりでご飯が出ていました。
だんだんと意欲低下したHさんは、食事も全介助となりました。
さくさくと食事介助を受けていたHさんの食事摂取量は朝、昼、晩と常に100パーセント。
ある日食事介助にはいった私はHさんに聞きました。
「Hさん、もっと食べますか?それともお腹いっぱいですか?」
Hさんがなんて答えたと思いますか?
「そんなのわからないわよ」
!!! …
その言葉を聞いた私はすごく驚きました。
食べたいか、食べたくないかがわからない…?

そしてしばらくすると、Hさんは老健にうつり
食事介助にはいった私はふたたびHさんに聞きました。
「Hさん、どうですか?もっと食べますか?それとももうお腹いっぱいですか?」
Hさんは「そんなに食べられないわよ」と答えたのです。
私はその言葉にふたたび驚き、うれしくなり、その後なんともいえない複雑な気持ちになりました。

介助によってその人の満腹感、空腹感を失わせることも取り戻すこともできる
これって恐ろしいことじゃ…

研修などの機会があたえられるたびに、この話をしています。
そこで確認してみると
「どうしたら少しでも早く食べてもらえるか、議論して工夫していた」
「満腹感の確認なんて考えてもいなかった」
という答えが圧倒的なのです。

私達だって、食欲がないときもあれば、いっぱい食べるときもある。
常に完食めざした援助って、いったい誰のための援助?

「必要なエネルギーはとってもらわねば」という人がいますが
あなたの施設の1日の必要エネルギーが何を基準として決められたか知っていますか?
私は2ケ所の施設に確認しました。
ひとつは、70才の人を基準にしている
もうひとつは、デイに来れるような独歩の80才くらいの任意の人を設定して決めたとのこと。

施設の方針だから、どこかに線を引かなくちゃいけない。
でも、それが目の前にいる人に適切かどうかは別問題だと思います。
だって、90才で車椅子を押してもらって、食事の時しか起きない人っているでしょ。

運ばれてきた食事のにおいをかぎ
目で献立を確かめて
わ〜おいしそうと思って
口にはこび
うん!おいしい
あ〜おいしかった。もうお腹いっぱい。ごちそうさま

視覚や聴覚や嗅覚などの感覚で環境を把握し
なにかを感じ、考え、決断し
環境にはたらきかける
これらがきれいに輪になって完結することを援助するのが介助じゃないかしら?
たとえ、その輪が小さなものでも
かけがえのないその人自身が作った輪
大きな輪ができればそれにこしたことはないかもしれないけど
つっぱりすぎて今にちぎれそうだったり、ほころびがあるのはどうかな?

介護保険で栄養ケアプランがはじまります。
低栄養改善は大切だけど
低栄養改善のスローガンのもと
当事者の感覚や意志や気持ちが失われてしまうことのないように願っています。

そしてこの問題は食事介助にとどまらず
移動(歩いたり、車椅子をこいだり…)の介助や
その他身の回りの介助全般についても起こっている問題だと考えています。

リハビリや自立支援は大切。
「自分でできることはやりましょう」
「歩かないと歩けなくなっちゃうよ」
だけど自立支援のスローガンが先走り、
肝心の当事者の「自分のためにやりとげた!」という実感がともなわない援助って
誰にとってよい援助なんだろう?
誰にだってわけもなくかったるい時ってありませんか?
いつもいつもがんばり続けることって本当にできるのかな?

脳みそだけでなく当事者の身体感覚まで預かってしまうような方法論って
誰のためにやってるんだろう?
それって職員の脳が利用者の手足、身体を動かしているってことじゃあないの?

そんなことがないように
仮に仕方のないことだとしても、
せめてそういう状況に自覚的でいる人がひとりでも多くなることを願っています。






____ <<<<   突然ですがお願い   >>> ______


リハビリの署名活動へのご協力をお願いします。
ご説明は、こちらに  
 http://yoshiemon.at.webry.info/200606/article_9.html
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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。またまた考え込んでしまいました。私も、頑張らなきゃいけないのかな?と思いつつも、おばあちゃんに「頑張れ頑張れ」毎日毎日声を掛けています。何の為に?と思う瞬間があります。でも好きなものを見たり食べたりして満足してくれたら、笑ってくれたら、それでいい。それを味わう為には、衰えない努力をしなければいけないって事ですよね。人間らしく、と言うと極端かもしれませんが。大好きなパンを余計にあげてしまってキレる子にならないか心配です(^。^)
ルート
2005/09/13 23:01
ルートさん、ふたたびありがとうございます(嬉)
最近、私は「がんばってください」じゃなくて
「がんばっていらっしゃいますね」と言っています。
いつ頃から変えたのか、何かきっかけがあったのか思い出せないのですが…
よっしー
2005/09/13 23:19
ヘルパーの場合(在宅)も「時間内になんとか食べさせる」ということになりがちです。飲み込んだことを、ただ、確認しながら、次々と口に運ぶ・・・

嚥下等が悪く、刻み食等になっていると、見た目もおいしそうではない。
食事介助の様子を見て、悲しくなることがあります。

よっしーさんの記事を読み、「QOLの向上に向けて、援助者側が、もっと頑張らないといけない!」と、改めて思いました。




DARA
2005/09/14 00:28
DARAさんこんにちは。コメントありがとうございます。
そうなんですよね。
特に訪問系は時間が限られているので、お互いつらいですよね。

食形態にしても、ソフト食を訪問先で作るのは厳しいですし…

でも、そういう見方もあったのかって思ってもらえるだけでもうれしいです。

こんな現実がある。でも良くしていきたい。どうしたらいいかなって、みんなで考えあって、打開策がみつかったらいいなって思います。
3人寄れば文殊の知恵
みなさんお願いします。
よっしー
2005/09/14 01:13
ちょっと気になり、うちの施設の管理栄養士に確認した所、「身長」「体重」「年齢」「性別」「日常生活強度」などから、必要エネルギーを算出しているとの事でした。栄養ケアマネジメントもそうですが、管理栄養士の目に見えない業務内容に感心している今日この頃です。

また、「頑張ってね」の声掛けは私もしなくなりました。利用者の皆さんは今まで頑張り、今も頑張っていると思います。また、「頑張って!」と励ます職員は多くいると思いますので、「無理しないように、ぼちぼちやってね!」と言うようになりました。
いつからだったかな…?
ラオウ
2005/09/15 09:46
ラオウさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ラオウさんのところの管理栄養士さんはすごいですね。
さすがプロ!
悲しい場面に遭遇しても、ひとくくりにしないで、どこかに必ず職務に忠実にがんばっている人がいることを忘れないようにします。
やっぱり人によりけりですよね。
よっしー
2005/09/15 19:53
自立支援も
その人の幸せを援助するのと、
その人のADLスコアをあげるようにするのと、
違うのかなと感じました。

食事についても何割摂取って事で、体調の基準にしていた面もありました。その人の生活をもっと見ていかないといけないですね。
くろ
2005/10/16 07:09
リハに限らず、どんな分野でも
今まで表面的な事柄に目をうばわれすぎていたのではないか
と考えています。

くろさんが指摘されているとおり
ADLスコアを「あげるようにする」のは
文字どおりの意味で
職員サイドの一方的な対応でしかないように思います。
よっしー
2005/10/16 09:47

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