『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 実習指導者の役割

<<   作成日時 : 2007/08/18 00:13   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

実習指導者が陥りがちなことを考えてみました。

3つ前の記事にいろんな学生がいるということを書きましたが
どんな学生に対しても
「体験」を通して学ぶことの援助をするのが
指導者の役割だと思っています。

その時に
自ら修正して学び直していけるような学生は
気づきを促すような場を設定したり、観察の視点を促したりでいいのですが
そうでない学生もまた多いのです。

自己評価が高すぎる学生の場合
往々にして自己の言動のふりかえりをしない、できないことがありますが
そんな時に修正するよう指摘するだけではダメなことがあります。
自己防衛のために関係性を破綻させようとしてきます。
そのテに乗ってはいけない。
学生自身のパターンの繰り返しに加担することになってしまいます。
かといって指摘しなければ図に乗る、図に乗る…(苦笑)

私は、こちらが関係性を手放さないようにしながらも
修正の「しかた」をポイントをしぼって提示し実行を促します。
ここは指導者にとってふんばりどころです。
どんなことを実行するかというと、
内容的には簡単だけど学生自身が実行したことがないことがいいと考えています。
内容が難しいと、ほっぽり出しかねないからです。
そうなったらモトもコもありません。
この間、指導者側にはほんとうに忍耐が要求されます。
学生は、自身の言ってることとやってることの解離を自覚してないので
とんでもない現実が展開してるわけです…。

実行が続けられたなら
きっちりと指摘します。
将来、作業療法士として働くうえで大切なところだという理由。
修正の方法論としての課題提案。
実行してきた課題と理由との結びつき。
新しい回路を使った…という体験をしたあとで理解を促すことが大切だと考えているからです。
理解→実行ではなくて、実行→理解という方法をとっています。
それでも、どこまで身にしみて理解したかは…心もとないですが。

もうひとつ大切なのは同僚の理解です。
経験が少ないと、学生の表面的な「言ってる」ことだけを鵜呑みにしてしまって
学生の「やってる」ことから「考えてる」ことを確認せずに判断しがちです。
指導者が必死に息を詰めるようにして見守っているのに
横から、あるいは陰で、手助けのつもりで
余計なおせっかいをしてくれることもあるのです。
善かれと思って…(苦笑)

なので学生の状態については
どんな方向性で指導を考えているのか
事前に言語化して伝えておくことが大切です。

指導者側の強力な介入が必要な時には
見学や情報収集の際にも、どんな学生なのでどんな風に援助してほしいか
同僚や他部門にも明確に言語化して伝え理解をしてもらうことも必要です。

それらすべてを養成校に報告するようにしています。
対応は養成校によって違います。
「あとは本人次第」で終わっちゃったところもあれば
学生との面接を繰り返し結果をまとめて送ってくれた養成校もありました。

実習指導者は
実習という「体験学習」の場だからこそ
口先で指摘するのが役割ではなくて
学生自身の学びという「行為」を支援するために
どう「する」か…が役割なのだと考えています。

養成校がこんなにたくさん増え
以前よりも入学が容易になり
知的水準もさまざま精神特性もさまざまな学生が増え
養成校のありかたや教員もさまざま
実習地の特性も多様化し指導者もさまざま
そんな混沌とした状況の中で
それでも今の現状で
将来の職能集団の担い手を育てていく、その最善を尽くしていくしかない。

そのためには
努力する養成校と努力する実習地とが「対等」の立場で
選んでもらえる実習地
選んでもらえる養成校
として協力しあっていくしかないのではないか。と思います。
現実問題として
養成校からは言い出しにくいという現実もあるでしょうから
実習地から声を出していったほうが近道かな?と考えています。
今までは養成校と自分との1対1の関係性の中で考えて判断していたけれど
実習指導者会議という「場」を有効活用する方法はないのかな?と考えています。
使える「場」なのに、自分が考えついていない「方法」がなにかあるかもしれない…。

対象者利益のために働く療法士の養成。

ほんの一端にしか関わっていないけれど
でも、状況は決して楽観できない。


だからこそ。


今の自分の立ち位置でできることを
じたばたあがきながらでも
必死になって
自分で考えて実践をくりかえす人たちと
手をとりあって
声をかけあって
なんとか活路を見いだしていきたい。










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なるほど(納得、参考になった、ヘー)

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
本当にsperanzaさんのような考え方をもってくださる実習施設がたくさんあったらと思います。基本的には対象者中心に考えられる人を
育てるにはどうしたらよいかと思うところです。
決して、机上の勉強だけでは得られらいものが
臨床実習だと思うので、養成校側と実習施設側が密に連絡を取って学生教育を行うことがいいのだと思います。
はじめ
2007/08/18 22:21
基礎的な学力…「読む」「読みとる」「書く」「書きあらわす」能力が低い学生も目立ちます。
知識は多くても…「聞く」「聞きとる」「話す」「話し伝える」能力が乏しい療法士もいっぱいいます。

養成校の役割が即戦力からじっくり型に転換し、卒後教育をふくめて長期的に育てていく方針であるならば、「学ぶ体力」の育成や「自分自身の対人関係の特性」の自覚を促すような体験を設定することは可能でしょうか。
実習前に体験できると実習の本題に入りやすくなるような気がしますし、就職してしまうとなおさら当人の自覚が難しくなる部分だと感じています。





spersnza
2007/08/19 22:17

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