『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 能力発揮 リハビリの方法に関連して3

<<   作成日時 : 2008/08/03 00:01   >>

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「ここができていないから、ここを修正する。」

この言葉はリハの場面でよく聞く言葉の1つです。

動作を修正する…ということは
暗黙のうちに、「○○という動作は、〜かくあるべき」という規定をしているということになります。
これって、実はとっても変なことだと思うんです。

もちろん、私たちの身体は物質でできていますから
動きは物理法則にしたがいますし
骨格のしくみそのものが合理的な「身体の使い方」を誘導してきたでしょう。
そして動作は文化によっても規定されているのは周知のとおりです。

でも
逆の言い方をすると
規定されるくらいに
動作は本来はもっと自由…ということになります。

たとえば
箸の持ち方。
職員の中にも握り箸の人って案外多いです。

鉛筆の持ち方。
鉛筆の持ち方は箸よりも顕著で
いろんな持ち方をしているといえば、聞こえはいいですが
見ていて気になるのは、若い人ほど鉛筆を握り込んでしまっていて
本来動かすはずの指先の末梢の関節で鉛筆を固定し
固定関節であるはずの肘や肩を動かして書いている人が多いということです。

これは私の中に「箸の持ち方」「鉛筆の持ち方」というイメージがあるから
比較対照してそう見える…ということでもあり
若い人たちの身体の使いかたは
昔に比べると未分離な割合が増えている…ということでもあります。
ですが、彼らたちは現在、生活上、困っていない…のも事実です。
(おそらくこれだけ、しかもそれなりの年数、代償して生活してきているから
疲れやすいとか肩がこるとか腰が痛いとか身体の左右差が目立つ
…などの困りごとは潜在しているとは思いますが)
私から見れば「リハビリ」したくなるような(苦笑)持ち方をしていても
その人自身が必要性を感じていないし、昨今では周囲からの規制もないので
「問題点」(苦笑)として挙げる必要は全くないと思います。
ただ将来もしも脳卒中になってしまって
書字や箸操作などのリハビリをする時があったりしたら苦労するだろうな…とは思います。
もしかしたら更に若い療法士のほうがわからない時代になってるかもしれませんが(苦笑)

鉛筆のもちかた、書き方が自由なように、動作は自由です。
いろいろな動き方がある。
歩き方だってそうです。
歩き方にはいろいろな表現があります。
抜き足差し足忍び足、千鳥足、兵隊歩き、大股歩き、小股歩き…
これだけいろいろな歩き方があるということですよね。
私たちは無意識に動作の「あるべき動き方」を規定しているけれど
動作そのものは本来は自由…。

規定するのは文化もあるけれど、本当はその人自身。

だって
家の中で静かに暮らしていたおばあちゃんと
50代でばりばり仕事をしていたサラリーマンと
20代のプロスポーツの選手と…だったら
要求される「歩行能力」って全然違ってくるでしょう。

だとするとリハビリは
マイナスの矯正ではなく
プラスの積み重ね。

今でもできているけど
もっとより良く、より速く、より美しく、より効率的に、より臨機応変に…

動作に完全性なんてない。
完璧な歩き方…なんてどうやって定義するの?

なのに
あるべき立ち方、あるべき歩き方を規定したうえで
マイナスの修正をやってしまっている

誤解のないように補足すると
歩けるんだから、歩き方にこだわらずともそれであきらめろ
等と言っているわけでは決してありません。

とにかく歩けるという能力発揮の上に
さらに歩き方の質の向上という能力発揮を積み重ねていく
そういう考え方がリハの本来のスタンスなのではないかと思います。

じゃあ、なぜこのような現実になってしまっているのか
そして、このような現実に気づく人がなぜ少ないのか
それこそが問題だと思うのです。













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コメント(27件)

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そうですよね、くにくにの個性的な歩き方でいいんですよね!
あんまり個性的で際立つのは嫌だけど、まあ、気楽に歩きます。いろんな所へ行って、いろんなものを見るが目的なんだから。
くにくに
2008/08/04 09:48
 急性期で杖歩行の指導を受けたときも、回復期で杖無し歩行の訓練を受けたときも、歩き方や歩く姿勢の注意・修正はありませんでした。 兎に角「歩けるのが先決」の指導だったように思います。

 杖無し歩行が可能になってから、平行棒の一端に全身が写る鏡を置いて、鏡を見ながら歩く練習をしました。自分の立位や歩く姿を見ると姿勢を正そうと思うようになり、自ら修正する努力をしますね。
 療法士さんは、そんな私を離れてじっと見ていました。
マサおじさん
2008/08/04 10:56
>いろんな所へ行って、いろんなものを見るが目的

くにくにさん、そうなんです!
歩行が歩行単独でなりたつわけではありません。
トイレに行く、散歩に行く、買い物に行く、旅行に行く…
他の動作との組み合わせでなりたちます。
歩くためだけに歩くなら、ウォーキングマシンで充分ってことになってしまいます。
でも、歩くってことは
機械のリズムに合わせて歩かされるんじゃなくて
自分からある地点に向かっていくこと…でもあると考えています。

くにくにさん流でがんばってください!
speranza
2008/08/04 22:26
私は自主トレ励行派ですが、自主トレしている様子は必ず見ています。
(私の存在に気がついていない時のほうがふだんその人がどれくらい意識化しているのかよくわかるからです。)
そして必ず声をかけます。
「がんばっていらっしゃいますね」
「とっても良かったですよ」
「ここに気をつけたらもっと良くなりますよ」
「こういうときは休みどきです」
「なにか気になる事はありますか』
私と一緒の時はできていても、いざ自分1人でやるとなるとできない…ということは多々あるものです。
(誰だって初めてのことをやるときには多かれ少なかれそういう体験があると思います)

人それぞれその時その時でポイントがありますが、自主トレでそのポイントを意識しながらできるようになったら、状態もグンと変わってきます。

意外に多いのが、「ただやるだけ」の人です。
たくさん歩いてはいるけど、ただ歩くだけ…
それでは…

speranza
2008/08/04 22:40
もう1つ大切だと考えている事は
動きを質的に変えようと試みるとき
たとえば、姿勢を正そうとするときには
直接正したいところを変えようとするよりも
結果的に正したいところが変わるようにしたほうが良いと考えています。

中枢性障がいの場合は特に
(中枢性じゃなくてもそうだと思うのですが)
たった今その時の身体の能力を
身体全体が判断して適切な使い方をしている
つまり、必要があって、そういう身体の使い方になっている
表面的にその部分だけ修正しようとすると身体に無理がかかってしまい、後になって筋肉のハリや痛み、筋緊張亢進などをひきおこしてしまう…と考えています。
つまり、ウイルスにかかってカゼをひいて熱が出た…という時に、熱はウイルスとの戦いという必要性があっての身体の反応なのに、高熱という表面だけをみて、熱を下げてかえって治りを遅くする…ということと同じことではないかと思うのです。

じゃあ、結果的に正したいところが変わるようにする…にはどうしたらいいか
これこそが担当の療法士の出番だと思うのです。
(でも、私の知ってるほとんどの療法士は直接修正派です。)
speranza
2008/08/04 23:30
杖なしだと、階段の下りが、とにかく恐いんです。何か良い訓練法は、ないでしょうか?
恐怖を乗り越えて、慣れれば、いいのでしょうが。無理に杖無しにならなくても、とも思いますが。
くにくに
2008/08/05 12:18
くにくにさん
杖の場合どの様にして階段を下りておられますか。
杖を手すりに変えても駄目なのでしょうか。
マサおじさん
2008/08/05 21:44
手すりにつかまったほうが、杖より、楽で安心です。杖の場合、1段下に杖を付いて、まず患側の脚を下ろします。手すりなら、どちらの脚からでも下ろせるので、健側から下ろして、
患側の足首・膝の曲がりを意識したりしています。
くにくに
2008/08/06 07:49
くにくにさん
 >手すりにつかまったほうが、楽で安心
 ・・・なのに、階段の下りが恐い?

 階段を下りる場合の体重移動を考えてみましょう。
 片方の脚を下の段におろした時、上の段に残っている脚には、かなり力が入ります。膝を曲げたまま力を入れ続けていないといけません。

 この、上の段の脚に力を入れ続ける動作が、麻痺した脚では困難なことが多いのです。だから杖が有る無しに拘わらず患側下肢から先におろすほうが安心だと思います。
マサおじさん
2008/08/06 10:19
割り込むようで、すみませんが…

くにくにさんは、手すりも杖も使わずに階段を下りられるようになりたい…おそらく文面からはできるにはできるけど怖いので、もっと安定してできるようになりたい。安心してできるようになりたい。
と考えていらっしゃる…ということでよろしいでしょうか?

実際にお身体の動きを見て、触ってからでないと確かなことはわからないのですが、比較的「副作用」が少なく効果がある方法としては「立って座る」練習があります。
え?それだけ?と思われるかもしれませんが、どうしてどうして奥の深い課題です。
speranza
2008/08/06 22:08
まず手を使わずに立ち上がります。
この時にしっかりとお身体を前にかがめることがポイントです。
ゆっくりと立ち上がったら腰を伸ばし正面を向きます。
ここをきちんとできると、これだけで麻痺側の脚に体重が乗りやすくなります。
そして再び身体を前に十分に倒しながらゆっくりと腰を下ろします。
ドシンと腰を下ろさずにそっと静かに腰を下ろすようにしてください。
(ほんとはこの一連の動きを私の目で見て確認したいところです)
このゆっくりと腰を下ろす時の脚の動きは、階段を下りるときの上の段に残っている脚のはたらきとよく似ています。
パワーリハの機械にゆっくりと膝の曲げ伸ばしをする動きを使う種類があったと思いますから、それを活用されるのもいいと思います。
speranza 2
2008/08/06 22:09
それから、実際に階段を使った練習も必要です。
ご利用のデイサービスにリハ用の階段があればそれを使って、できれば高さ10センチの低い階段を使ってください。
まず、最初は手すりをしっかり持って、左足を下ろして右足を左足にそろえるようにして下ろしてください。
この時に「脚を下ろす」と考えるのではなくて「腰を落とす」ようにイメージするのがポイントです。
最初に挑戦するときには、必ず誰かにそばに付き添ってもらってくださいね。
慣れてきたら、手すりを握る手の力を弱めていきます。最終的には触るだけにして練習されたらいかがでしょうか?

階段を下りるときの困難は、大きく分けて2つあります。
健側の脚を下ろすときに、麻痺側の脚がこらえきれずにカクンと膝折れしてしまうか、あるいは麻痺側の脚がなかなかスムーズに曲がらないか…
そのあたりはいかがでしょうか?

それにしても、こうやってコメントを書きながらムズムズしてます。
くにくにさんと一緒にリハビリできれば、話が早いのに〜って。

speranza 3
2008/08/06 22:10
脚を下ろすのではなく、腰を落とす。
やってみたら、よく分かりました。
まさに、その通りですね。上体を前傾させて
脚を下ろすのではなく、上体はまっすぐで腰を脚が下のステップに付くまで、落とす。
右足の太ももがきついけど、体は安定します。
とりあえず、近くの公園の段差の低い階段で練
習して見ます。
立って座る練習は、ダイニングテーブルの低めの椅子〈膝下の高さ)でやります。膝前で両手は組んでたらどうでしょう。
くにくに
2008/08/07 15:34
できたら、階段の練習は、あんまりふんばらないでできると良いと考えています。

>膝前で両手は組んでたらどうでしょう。
両手を組んでしまうとどうしても力がはいってしまうので、どちらかというと脚の横か前で自然に身体に添わせる感じのほうがいいと思います。
いかがでしょうか?
方法を変えたら何か変わりましたでしょうか?

speranza
2008/08/07 21:56
手を組まなかったら、いかに手に力が入っていたかがよく分かりました。私は、右手を右膝の上で、突っ張ってました。
脚と、腰だけで立ち座るのね。座る時は、お尻を突き出すようでいいのでしょうか?
座った時の脚の位置で立ち上がるのは、きつくて、前後に少し動かしてます。左足を少し引くと、楽です。
ヨロシク、お教え下さい!
くにくに
2008/08/08 10:42
くにくにさん
 
 平地は杖無しで大丈夫なんでしょうか。
 段差があったり傾斜があっても。
 和式トイレは使用できますか。
マサおじさん
2008/08/08 12:54
平地は、杖無しでも、歩けますが、杖を突いたほうが安心で、杖を突いてます。坂も同様です。段差があると、何かにつかまるか、杖を突いて降ります。杖無しで歩く練習を始めたところです。
和式トイレは、困ります。しゃがみこんでしまうと、立ち上がるのが、丁度良い位置に手すりでもないと、無理です。
くにくに
2008/08/08 16:00
くにくにさん
 椅子から立ち上がるときに、『左足を少し引くと楽』と言うのは健足で立ち上がろうとするからだと思います。
椅子から立ち上がるときや、立っているときは、両足に均等に体重を掛けるように努力されるのが良いと思います。
出来れば、立ち上がるときや立っているときだけでなく、平地を歩くときには患足に体重を掛けるようにすれば如何でしょうか。
但し倒れないように注意されてください。
マサおじさん
2008/08/09 15:26
マサおじさん
そうですね。どうしても、右足中心で立ち上がってます。右足裏はベッタリと、床に着いてるのに、左脚は、つま先、主に親指とその付け根
部分で頑張ってます。
左も足裏全体で、しっかり前にかがんで立ち上がるようにすればいいですね。
歩いていて、左足に体重を乗せると、左足を伸ばす時、カクンとなって、伸び切ってしまうのが気になってます。膝に良くないのでは?と。
左膝を、少し曲げて、緩んだ状態にするのが
下手なんですね。難しいです。
くにくに
2008/08/10 11:27
くにくにさん
 上手とか下手の問題ではなく、訓練することだと思います。
 正しい訓練をデイサービスで療法士さんにお尋ね下さい。
マサおじさん
2008/08/10 12:00
くにくにさんへ
まず、立ち上がるよりも、座るときに左足で体重を支える「動き」の練習をされることをおすすめします。
>座る時は、お尻を突き出す
これは一部の人の間で言われていることのようですが、私はおすすめしません。
なぜかというと、お尻を突き出すように意識すると自然と腰痛の前彎が起こってしまうことと重心が踵に偏位しやすいので腰回りに過剰な筋収縮を起こしてしまうからです。
その時はできても、数年後に動作がしづらくなってきてしまいます。
座るときには、両足の足の裏全体を意識しながら腰をおろしてみてください。
実際にやってみると、お尻を突き出す座り方と「動きの感覚」が全然違うと思います。
立ち上がるときに両足均等に体重をかけるのは、実際は、とても難しいことです。(療法士は簡単に言う人が多いですけど)
まず、座るときに両足均等に体重をかけることからはじめられると良いと思います。
これができると両足で立ち上がれる基礎ができてきます。
それから、その時に左足のふとももの感覚にも意識を集中してみてください。
どんな感じがしますか?
speranza
2008/08/10 19:30
マサおじさん
そうですよね。下手ではなく、訓練して上手くならなくてはね。
私は要支援1なので、今春から療法士さんによるリハビリは受けられなくなってしまいましたので、いろんな人の意見を聞きながら試行錯誤
している次第です。頑張りますのでこれからも
よろしくお願いします。
くにくに
2008/08/11 11:46
speranzaさん
立ち上がりは、随分楽になりました。
座るのは難しいんですね。お尻を突き出した方が、静かに座れます。左足首の曲がりが、不十分なので、最後でこらえきれず、ドシンと落ちちゃいます。でも、頑張れば太ももに力が付くでしょうね。大きく・重いお尻がうらめしい!
くにくに
2008/08/11 11:57
>最後でこらえきれず、ドシンと落ちちゃいます
静かに座れない…ということはお身体の使い方の問題、うまくはたらけていない…ということを示しています。
こういうことは非常によく見かけることなのです。
8/6のコメントで「一連の動きを私の目で見て確認したい」と書いた意味もここにあります。

忘れて欲しくないことは、なんのためにこの練習をするのか…ということです。
立ち上がりや座ることは、その練習を通して「身体の使い方」の再学習をするということであり、静かに座る…ということはその1つの指標であって目的ではない。ということです。

本当は直接、お会いして体験していただくほうが話は早いのですが。
全然違うことを実感していただけると思います。
speranza
2008/08/11 17:31
今の段階で私が言えることは、左足首が直角に曲げられるかどうか…直角に曲げられるのであれば身体の使い方の問題だと思います。
その場合には、もう少し高い椅子を使って練習されたほうが、お身体にヘンなクセがつかないと思います。
もしも足首が直角には曲げられない…ということでしたら、階段を杖なしで下りられるようになるためには、まずはその練習が先になると思います。

くにくにさんよりも、お身体の状態が低い人でもトレーニングで「座る」身体の使い方ができるようになった方がいらっしゃいます。
「力」ではなくて「身体の動き方」のトレーニングが大切です。
パワーリハの膝の屈伸の機械を使う時でも、膝がゆっくりと滑らかに伸びていく感じ、曲がっていく感じに意識を集中しておこなうと一層効果的です。
speranza
2008/08/11 17:32
最後に…
私たちはオリンピックに出るわけではないので、「カンペキな立ち方、座り方」を追い求める必要性はありません。(そもそもそんなものはありません)
くにくにさんが望むことが、できるようになる条件をクリアするだけの「はたらき」ができればいいのです。
そして、それが、くにくにさんにとって、今だけでなく将来もマイナスになることのない方法論でできればいいのだと考えています。
がんばってください!
speranza
2008/08/11 17:33
speranzaさん
左足首は、直角に曲がってると、思ってますので、身体の使い方の問題なんですね。膝の屈伸の機械は、2種類あるので、滑らかな動きの意識をしっかり持ってやります。筋肉を付けるのではなく、身体の動きなんですね。
お忙しい中、ありがとうございます。
くにくに
2008/08/12 08:53

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