話ができれば認知症じゃないという誤解がまだまだあるのと同じように 歩ければ大丈夫という誤解が蔓延している。 水野肇が全国大会で 「認知症がこんなに増加するとは(老健創設準備)当時は思ってもみなかった」 と言ってたけど 認知症をもつ人そのものが増えたのか、 疾患理解が進んで診断率が上がったのかは誰にもわからないと思う。 今だって、認知症の中核症状がはっきりある人でも 「認知症」という診断名がついていない人はものすごくたくさんいる。 厚労省が出してる推計以上に認知症をもつ人はたくさんいるし これからもっともっと増えてくると感じています。 同じような意味で 杖をつかずに歩けてはいるけれど 身体の使い方が低下している人ってとてもたくさんいます。 でも、何も診断名はつかない。 「健康」と「病気」の境界は曖昧。 医師は病気を診断するけれど 障がいの専門家と呼ばれている私たちだからこそ 「病前」の状態で 心身ともに、より健康な能力を発揮できるように 援助することもできる可能性があると思うのだけれど 能力を見いだす…ほうが 本来の療法士としての役割で リハ思想Re-habilisの具現化でもあると思うのだけれど 現実には 長崎浩が著書のなかでいみじくも指摘したように 狭義の治療論に「退行」していくおそれがあると感じています。 それは 初等教育の世界において 「こどもの個性尊重」をスローガンに掲げながら 実践では旧態依然とした方法論がまかりとおっていたり ICFを声高に主張しながらも 実践の枠組みではICIDHを援用している療法士があまりにも多いという現実があったり (ICFについてはこちらを) http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0805-1.html (関連する記事はこちら) http://yoshiemon.at.webry.info/200705/article_24.html http://yoshiemon.at.webry.info/200708/article_8.html http://yoshiemon.at.webry.info/200807/article_12.html 利用者本位のケアを…と言いながらも 利用者のいる前で職員同士の私語を慎むことすらできなかったり 同じことがおこっている。 |
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内 容 | ニックネーム/日時 |
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病気という名のもとに認知症であるかないか |
はじめ 2008/09/09 09:01 |
はじめさん、コメントありがとうございます。 |
speranza 2008/09/09 21:06 |
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