『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 歩くときには良いほうの足の動きに気をつける…具体的注意点

<<   作成日時 : 2008/12/05 22:23   >>

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良い姿勢は姿勢が良いのではなくて

良い姿勢には良いはたらきがあらわれているのだと考えています。

姿勢を良くするために姿勢に気をつけるのではなくて
身体のはたらきを高めるために
動きや姿勢に気をつけるのですから
ちゃんと意図したはたらきがあらわれているかどうかの確認が必要だと考えています。

ですから、踵から親指歩きも、最初は十分につまさきが上がらなかったり
ゆっくりと親指をおろすことができなかったりします。
…非麻痺側なのに。です。

(余談ですが、このことは機能だけ高めたって能力として発揮できないことがある…という証明になっているとも思っています。)

ですが、そこには触れず。
何回も練習しているうちに
身体がはたらきはじめるのを待ちます。

その間、私は余計なことを言わないようにしています。

脳の回路をつくりかえる…同じことを違うやりかたでやる
というのは実は大変な困難を伴うことだと感じています。
過去の記事で回路づいていたときがありましたが(笑)
どうしたって以前の回路(べた足歩き)がはたらきやすいので
(何回も使いこんできたので回路が太く深く刻み込まれているので
歩こう…と思ったらオートマチックに「べた足歩き回路」のスイッチがはいってしまうのです。
こういう時には「べた足歩きをしない」という意思だけではなくて
代替の回路…「歩くときには踵親指歩きを使うぞ!」という強い意志が必要です。
そして新しい回路がはたらくまで繰り返し繰り返し回路を使うことが必要なのです。

画像


このとき、がんばってもなかなか思うように足が動いてくれないと
意欲も低下してしまいがちです。
そんなときに「もっとしっかりやらなきゃ」等と言われたら
かえって辛く嫌になってしまうと思うのです。
だから、こういう時もあるのだと
これはそのうち乗越えられるものだからこのまま続けていっていいのだと
そういうものだということを療法士が伝えないといけないと思うのです。

はじめは思うように足が動かないかもしれないけど
段々動くようになってくるからがんばって。
それでいいんですよ。
動きはじめたら
とても良く動いていますよ。とそのことをしっかりと伝えます。
この時には
ご利用者さん自身が目でしっかりとご自身の足の動きを確認することも
実はとても大切です。
下を向いたほうがいい時です。

足がほぼ100%踵から親指歩きができるようになったら
次に正面を見ることを促します。
正面を見るだけで腰が伸び、重心の位置が高くなり
…つまり、より高度な身体を支えるはたらきが要求されるので
この変化に身体が対応してなおかつ踵から親指歩きができるようになることを待ちます。
(「結果として」良い姿勢で歩くということになります)
いきなりできなくていい。
不安に感じたり、まだ難しいと感じたら、しっかりと足下をみつめて。
やってみようかな…と思えたら正面をみながら歩いてみて。
…というふうに下を見ることを絶対否定しません。
「下を見ちゃいけないけどダメなんだよな」
とは利用者さんからよく聞く言葉です。
(つまり、療法士からそうやって言われた…ということなのだと思います)
そんなことはありません。
下を見ることで身体は安全でいられるように身体を守っているのだからいいことなのです。
さらに不安定な状態になっても安全でいられればもっといいことだけれど。
下を見ちゃいけないと言われてしまうと、結果的に下を見ることから脱却しにくいものです。
私は当然だと思います。
だって、身体が自律的に安全確保しているのに
言葉で身体のはたらきを否定してしまったら
身体の立つ瀬がありません(苦笑)
身体と言葉(意思)が相反する状態に自らを落とし込んだら
混乱してしまうしかないではありませんか。
自覚しにくいけれど
私たちは自らの総体として「転倒回避」なのです。

それなのに無理矢理に下を向かずに背筋を伸ばして良い姿勢で歩くように「がんばれば」
がんばることを優先して、他を犠牲にして安全確保を図ります。

そのあらわれのひとつが
「べた足」なのではないでしょうか。

(だとするとそのようなあらわれ…リハビリの用い方の弊害…は
 「べた足」の他にももっとあるのではないでしょうか。
 そして、そのようなことが実はリハの世界だけでなく
 いろいろなところで気づかれないだけで
 たくさん起きてしまっているのではないでしょうか。)
 



なんと、ちょうど今日そういう体験をしました。
長くなるので次の記事に書きます。












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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
>ですから、踵から親指歩きも、最初は十分につまさきが上がらなかったり
>ゆっくりと親指をおろすことができなかったりします。
 安全なところで試してみると、麻痺のない右足が、『踵から親指歩き』出来ていないし、『つま先が上がっていない』ことがよく分かりました。ところが靴を脱いだ狭い室内で、足元を見ながら試していると、それが出来るのです。何故かと考えていました。今日の記事を読んで納得しました。外を歩くときには、背筋を伸ばして前方を見るようにして歩こうとしていたのです。
 室内で、下を見ながら練習して、この歩きかに慣れてくれば、戸外でも試してみたいと思います。室内と同じように足下を見ながら。
マサおじさん
2008/12/06 12:06
マサおじさん、早速試してみてくださってありがとうございます。

私たちは今までSTEP UPのひとつずつのSTEPを姿勢や動きという「見た目」でしか見てこなかったように感じています。
「姿勢」や「動き」というのは身体の「はたらき」のあらわれなのに…。
身体のはたらきを高める…という意図が大切だと考えています。

また、何か新しい発見、ご感想やご意見を教えていただけると助かります。
speranza
2008/12/06 20:50

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