『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 筋力強化しなくても立ち上がれる

<<   作成日時 : 2009/06/01 21:35   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 3

むしろ、筋力強化をしないほうがスムーズに立ち上がれると考えています。

この考え方は
現在のリハの主流の考え方ではありませんが
私自身、筋力強化をしないで立ち上がれるようになった
…という方を何人も現在進行形で経験しています。

今まで、杖を使ったり、非麻痺側の手を使ったりして
何回も立ち上がろうとしてもお尻から後へ倒れてしまったり
手で強引にひっぱるようにしてやっとようやく立ち上がれた
…という方でも、どこにもつかまらずに
1回でスッと滑らかに立ち上がれるようになる方が多いです。

私の話を聞いて試してみた複数の療法士が
「本当にそのとおりだった。」
「筋力強化をしなくても立ち上がれるようになった。」
という声を寄せてくれています。

むしろ、筋力強化をしたり、ふんばって立たせたり、立ち上がりを筋力強化として使うと
やらせればその場はできるけれど
結果として
しばらくするとできなくなってしまったり
後になってお身体を痛めてしまったりすることのほうが多いように感じています。

そのために
動きにくいから動かなくなり
無理矢理動いて転倒したり
それがよく言われる「廃用→筋力低下→筋力強化必要論」の真実ではないか
…と考えています。

そもそも
筋力強化をしなくてはいけないほどに
筋力は本当に低下していたのでしょうか?

脳卒中後遺症をもつ人に
非麻痺側の筋力強化をする人は
非麻痺側のMMTを本当に計測しているのでしょうか?

現に残っている中枢神経障害の後遺症をどのように考えているのでしょうか?

脳卒中後遺症をもつ方の歩行において
非麻痺側下肢の足関節背屈筋の筋力がMMTで5あっても
歩行中には立脚期に背屈の動きがほとんどみられずにベタ足状態となってしまうのは
筋力低下が原因でないのは明らかです。

筋力が低下する…ということと
筋肉が「うまく」はたらけない…ということは
似ているようでいて全く違う状態像だと思います。

脳卒中後遺症をもつ方へのリハビリにおいて
「回復期=ADLの向上、維持期=筋力強化」
という方程式は、随分深く根付いているようにも感じます。

維持期のリハにおいては
筋力低下のためにADLも低下したからリハが必要…というのが一般的な考え方ですが
でも、実際問題、筋力強化したからといってADLは本当に向上しているのでしょうか?

たとえ、維持期であったとしても
(本当は維持期であるからこそ…なのだと感じていますが)
脳卒中の後遺症としての、筋緊張の問題や分離運動の困難などの課題が
消えてなくなったわけではないのです。
残っていることのほうが圧倒的に多いのです。

それなのに、非麻痺側の筋力強化をさせられたり、ふんばっての立ち上がりをさせられたら
…筋緊張が亢進してしまう、分離運動ができにくくなってしまうのは
脳卒中の後遺症を考えてみたら、ごく自然の成り行きなのではないでしょうか。
そう考えると、量的向上を追い求めるばかりに
(目に見えてわかりやすいので
 対象者の方のモチベーションも上がりやすいこともありますが)
身体のはたらきが高まっていないのに
4点杖から1本杖に、T杖から杖無し歩行に…
装具有り歩行から装具無し歩行に…
といった具合にリハをすることで
その時は良くても、後になって緊張が亢進してしまって
動作がおこないづらくなり
(でも対象者の方は、「良くなっている」からがんばろうと思い
 療法士もそれを励まし…。)
できていたことも段々できなくなってくる
…というパターンが実際にはとても多いように感じています。

何事もチャレンジしなければ身にはつきませんが
チャレンジに必要な
お身体のはたらきを高める
あるいは、お身体のメンテナンスとしてリラクゼーションを指導する
…ということがなされずに
量的向上を目的としたチャレンジだけをおこなうことによって
結局、後になって困るのは対象者の方だと思います。

誤用や過用のつけは、その時ではなくて後になって出てくるのです。

そうやって考えてみると疑問は次々に湧いてきます。
(ここには書きませんが)

立ち上がりは
実際の生活動作としても
リハ的な身体のはたらきという観点からも
象徴的な意味でも
とても大切な難しい動作だと考えています。

でも、現実にはあまりに簡単に捉えられすぎているようにも感じています。
私は、このことに大きな危惧を抱いています。

もし、この内容に興味をもってくださる方がいらっしゃいましたら
あるところで発表した資料をお分けいたします。
お手数ですが、トップページに記載したアドレス宛にご連絡をお願いします。
ただ、本当に申し訳ないのですが
その時にご本人様確認をさせてください。(詳細は、メールにて)
というのも、大変哀しいことなのですが、
関係者を装ったイタズラメールなども複数届いているからです。



よろしかったら、こちらもご参照ください。
「立ち上がりについて」
http://yoshiemon.at.webry.info/200901/article_18.html









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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
早速、何人かの方から資料請求のご連絡をいただきました。どうもありがとうございます!

身体に負担をかけない。
身体のはたらきを高めて、その結果として立ち上がれるようになる。
筋力だけに頼らない立ち上がり方…そのような方法論は可能です。

そしてその方法論が暗に提示していることについて、意見交換ができたら…すごくうれしいです。
speranza
2009/06/02 22:50
はじめまして
私は大阪で鍼灸師をしている者です。
文面を読ませていただいてとても興味を持ちました。
もしよろしければ、筋力強化しなくても立ち上がれるの資料をいただけたらと思います。
どうどう
2009/07/30 01:41
どうどうさん、コメントありがとうございます。

おそれいりますが、トップページにある私のアドレス宛にもう1度ご連絡をいただけますか?
speranza
2009/07/30 19:18

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