『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS どうして介助方法を切り替えられないのか? その2

<<   作成日時 : 2009/06/24 22:32   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 2

介助…という場面では、否応もなく双方向に身体同士のコミュニケーションがおこなわれます。

だから、どんなに良いと言われる方法論でも
心中で否定的な思いを抱きながらの介助では決して対象者のためとはならないと考えます。
介助者がそう思っていても、対象者の方である程度の自信があれば
結果的に対象者のおかげで「なんとかなる」ことはあるのです。
でも、対象者も不安にかられていると、ともだおれ(身体的にも心理的にも)になってしまうおそれがあります。

こういうとき、どうしたらいいか…。
情けないような気もしますが
現実問題としては、対象者自身に方法を切り替えてもらうようにしてしまったほうが
早くて安全だと考えています。

対象者は自分が今よりも楽に安全により自分の能力を発揮できる方向に
方法を切り替えることを否定する方は多くはありません。
それが本当に自分のためになると実感できれば。

ずいぶん前の経験ですが
左片麻痺で左股関節脱臼、偽関節形成、左膝関節完全伸展位で拘縮してしまっていた方がいました。
よくある前方からのの全介助ではお互いに大変です。
そこで、側方からの一部介助の方法を提案したのですが
そこで出たのが
「こわくてできない。」
ポイントさえ押さえておけば安全でお互いラクにできるのですが…

まさに、愛さんが「手引き歩行」のコメントでお寄せくださったようなことが起きました。
言ってみせ、やってみせ、それでも「こわくてできない」

私は、トランスファーの機会があるごとにその方法をおこないました。
その時のリハスペースは食堂のすぐ側、サービスステーションの真っ正面という理想的な?場所にありましたから、当然、職員は否応もなく?そのトランスファーをしているところを目にする機会も増えます。

そのうち、ある職員が
「speranzaさんのやってた方法でやってみたら、本当にすっごくラクにできたわ。」
と言ってくれたのです。
そしたら、その職員がその方法で介助しはじめ
そうすると、ご本人様にとってはその機会が2倍に増えたことになります。
そうすると、ご本人様も「やり慣れて」きます。
その職員が別の職員に手ほどきしてくれて
3番目の職員はこわごわだったそうですが
なんせ、ご本人様は慣れてきているのでリードしてくれるのです。
そうなると失敗しそうになっても失敗せずにすみ
3番目の職員は安心して「できた!」となり…結果として介助方法を切り替えられた
…ということがありました。

本当は
介助方法を切り替えていく過程を
リハ職と看護介護職員との恊働でおこなっていくことが理想だとは思いますが
現実には非常に難しい…かえって絵に描いた餅になりかねないと思います。
まずは、動作方法を対象者自身に習得していただくこと。
その次に「センスの良い」職員にその方法を実践してもらうこと。
(可能であれば、1人より2人、2人より3人…が理想ですが、現実、そんなにたくさんはいないと思います…。)
センスの良い…というのは、資格や経験年数や地位は「まったく」関係ありません。
(こういうところがまた問題だと思いますが…)
身体と身体のコミュニケーションがきちんとおこなえる人。
こちらの方法論で「やらせる」のではなくて
相手のペースをさぐって合わせて、その上でこちらの方法を伝えることができる人。
きっとそういう人が1人はいると思います。











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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
なるほど玉を2回クリックしちゃいました。(もう一回押したらどうなるかな・・なんて思って。すみません)でもそれくらいなるほどって。利用者さんがこんなことできるんだよとか、こういう介助をしてほしいと思って申し送りノートに書いたりリーダーの人に話したりしてもなかなか皆には伝わりません。そういう中でちょっとあきらめている自分がいました。このまえ
新しい介護(?)についてのセミナーに参加したとき全部やろうとしたり全員に伝えようと思うからできないんだと。少しずつ始めていけばいいというようなことを講師の先生が言われました。まずは誰か一人でいいからしっかり伝えればいいんですよね。私の言うことをわかってくれそうな人に。
かず
2009/06/27 23:37
かずさん、コメントありがとうございます。

>なかなか皆には伝わりません。
お気持ち、お察しします。
本当によくわかります。

でも、大切なことは、利用者の方にとっての利益になればいいのだと思うのです。
自分1人しかできないよりは、もう1人増えたほうがいい。
それが3人になればもっといい。
それは利用者の方にとってのプラスです。

このような考え方は、現実に必要なことだと考えています。
と同時に専門家と呼ばれるに足る要件とは何だろう…?と感じることがとても多いのも事実です。

speranza
2009/06/28 23:05

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