あるご家族の方の言葉です。 う〜ん…力ですか…。 「ちから」を「はたらき」と考えればそうなのですが、筋力という意味の「力」ではないのです。 筋肉はゴムのように伸び縮みができるから 身体を動かすことができるのであって 筋肉が縮こまっていたら 筋肉がもっている本来のはたらきが発揮できません。 筋肉がリラックスして初めて筋肉がはたらけるようになります。 筋肉そのものの力が弱まった筋力低下とは違う状態です。 この違う状態像がごっちゃになってしまっています。 「筋力低下」「筋力強化」の言葉は非常に強く定着してしまっているように感じました。 言葉が定着する…つまり、概念が定着するということですから 違う見方を示唆しても、考え方を切り替えてもらうのは困難が伴うことがよくあります。 専門家と言われる私たちの世界でもあることなので (私は運動器サービスの計画書に筋力強化という言葉はほとんど使いませんが にもかかわらず包括からのプランには筋力強化という文言が ほぼ100%近く書かれて返ってきます…苦笑。) こんな状況なので、ご家族やご本人様にとっては、よけいにそうだと思います。 健常と言われる私たちでも 筋力強化をしなくても階段の上り下りの方法を変えるだけで楽にできる つまり、筋肉の力をつけなくても身体のはたらきを変えることができる ということを試してもらったりもしたのですが… 埋め込まれた概念の力というのは、なかなか手強いものですね。 「認知の人」という言葉と同じように 状態像と違う言葉が先走っている…。 つまり、現実から言葉、考え方が遊離してしまっている…。 にもかかわらず、 多数の人が使っている言葉に無自覚に同調することで 考え方まで染められていってしまっている。 これも感染症かも…。 ある意味、新型インフルエンザより怖いかも…。 |
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