『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 適切な対応の困難さを知る人は悪いことはしないように心がける

<<   作成日時 : 2009/10/25 22:13   >>

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ここでいう「悪いこと」とは今すぐにでも変えられるような援助者の態度のことです。

たとえば…
お年寄りは一般的に言って
高い音は聞き取りにくくなると言われています。
甲高い大きな声で怒鳴られるように話しかけられたら…どんな気持ちがするでしょう?
耳元で低い声でゆっくりと話しかけるだけでずっと聞き取りやすくなります。
お年寄りが聞き取りやすいような声で話しかけるように気をつける
それだけでも、お年寄りの安心感は違ってきます。

非常に残念なことですが…
食事介助中に職員の私語が多いというのも哀しいことです。
介助されるお年寄りに
「あなたのことに気をかけるよりも職員と話しているほうが楽しいのよ」
という暗黙のメッセージを伝えてしまっています。
食事介助は、お年寄りの口に食べ物を入れるということではありません。
食べることを援助することが食事介助なのに…

それから
自分のグチを言う人って案外いるんですよね。
相手は困ることがあって
しかも施設を利用するということで
ただでさえ職員にも他利用者にも気を使っています。
その上、お金を払って個人的なグチを聞かされるなんて…

自分がお年寄りの立場になって考えてみたら
どんな対応をされたいのかすぐにわかることだと思うし
今すぐにでも自分の態度を変えることができることだと思う。
それがお年寄りにとって
少なくとも今よりは快適になることだと思う。

ほんとに小さな当たり前のことだけれど
こういう小さな当たり前のことを継続して実行し続ける人って少ない。
でも、小さなことを実行できない人に大きなことが実行できようはずもない。

お年寄りにとっての悪いこと…って案外共通しているものです。
こういうことはしたらよくない…っていうことは誰にとってもわかりやすい。
でも、善いこと、適切なことって本当に難しい。
傾聴とか尊重という言葉もよく聞くけど
こんなに難しいことってないと思います。
(迎合なら簡単だけど)

以前に私がした経験でこんなことがありました。

Aさんに職員はいろいろなことを誘いかけます。

風船バレーをしませんか?
塗り絵をしませんか?
お散歩をしてみませんか?

でも、Aさんはいつも決まって穏やかな笑顔でお断りされます。
そんなある日、Aさんは中庭を見つめておられました。
(何を見ているのですか?)と尋ねると
「雨が上がったから小鳥がエサをついばんでいるんだな…と思って」
と答えられました。
にぎやかな周囲の中でAさんのまわりだけ別の時間が流れていたように感じました。

施設では、職員や他利用者の方と体操したりレクに参加したりする人が
活動的でよい、積極的でよいという評価を受けることが往々にしてよくあります。
Aさんのような方には「何かできることはない?」と対応を検討されることもよくあります。
ともすると、ぼんやりしているだけ…と捉えがちな私たちとは別に
Aさんは、本当に豊かで穏やかな時間と空間の中にたたずんでいたように思います。

何が善くて
何が適切か
それは結局のところ
何に照らして…ということが問われることです。

迎合と尊重がどう違うのか

その時、その場の、その関係性においてしかわからない。

唯一絶対の正解なんてありません。

そういう困難さと日々向き合い続けている人は
少なくとも
今すぐにでもできることは(できることくらいは)
しようと思う…せざるを得ないと思います。












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