『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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<<   作成日時 : 2009/10/07 20:09   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 2

褒めて育てる

今、みんな、当たり前のように使ってるけど
私は、変な言葉だと思ってる。

宮大工の西岡常一さんは、こう言っておられます。
『人間というやつは、褒められると、こんどは褒められたくて仕事をするようになります。
人の目を気にして「こんなもんでどうや」とか、
「いっちょう俺の腕を見せたろ」と思って造るんですな。
ところがそういうふうにして造られた建物にはろくなものがないんです。』
『本来のするべきことを忘れてしまうんですな。』
『褒めて励ますというのはあるでしょうが、
 褒めておだてて仕事を覚えてもらわなならないことなんて何にもないんです。』
『職人は思い上がったら終わりです。ですから弟子を育てるときに褒めんのでしょうな。』
(「木のいのち木のこころ<天・地・人>」新潮文庫)

仕事のおもしろさは、仕事そのものから与えられる。

学問のおもしろさは、学問することそのものから与えられる。
沼野先生の「問うことの教育」は、学生にとってのハードルも高いけど
その分、得られるものもたくさんあるのだと思う。

逆に言えば
苦労しない、努力しないで得られるものってその程度のものに過ぎないと思う。

褒めて育てる…ってことは
その入り口を閉ざしてしまう可能性だってあると思う。

「褒めて育てる」
「OTは楽しく」
「リハは元気よく」
その他にもいっぱいあるけど(苦笑)

なんでみんなそんなにスローガンが好きなんだろう?

でも、普通に考えて
スローガンって「こちらの」流儀であって
「相手の」ニーズではない…よね?
それってどうなんだろう…?

真実は
その時その場のその関係性においての
1回限りの固有のもの

そこにいる自分自身にしかわからない

リハであれ、ケアであれ、看護であれ、教育であれ
そういう責任性を背負っている…ということがどうしてわからないのだろう…?

私たちは便利な暮らしが当たり前になってきて
資本主義の社会に生きてきて
その中で好むと好まざるとに関わらず
人もコントロールできると思うようになってきているのだと思う。
養老孟司じゃないけど「あぁすればこうなる」
神経症的世界と操作的対人関係
「control」=「支配」なんですけど…。

本当に援助なのか支配なのか…
「やってあげる」も「やらせる」も
方向性は180度違うけど同じことだと思う。

褒めるべき時には褒めて、叱るべき時には叱る

大切なことは
相手のニーズ(デマンドではないです)に合わせる…ってことなんじゃないのかな?
その時その場のその状況で適切に対応する…ってことが大切で
あらかじめ方向性を決めておくのってヘンだと思う。

「褒めて育てる」って
「叱って育てる」ってことと
方向性は180度違っても結局のところ中身は同じでしょう?

表面的な口当たりの良い言葉にごまかされちゃマズイんじゃないかな?

それに
褒めて育てる、褒められて育てられるのが当たり前になってしまえば
どっち向いて仕事してるの?ってことが絶対に起きてくると思う。

根本的には
きちんと対象に向き合っていないのをどこか意識下で感じているからこそ
他者に補償する…他者から補償してもらいたい…という欲求が生じるのではないかと考えています。

本来は、桜井章一さんが言うように
「人から恵みをもらうのではなくて自然から恵みをうけとる」
というのがスジだと私は思います。









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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ども。
実は、この話題、僕が思っている事と合致するかどうかは分からないのですが一応。

僕は元保育士なので、こういう問題があの業界で結構昔から言われてました。
「叱る」こと
「怒る」こと
その違い。
「叱る」とはつまり躾です。
「怒る」とは感情です。
しかし多くの大人は理性的にならず「怒る」事を選択している。保育士にしたってそう。
だからこそ、叱るという事は何なのか、という事が問題なのです。
「叱る」事は計算しつくされた上で成立する。
「褒める」という事と
「甘やかす」は違うと僕は思います。
「褒める」というのは
その人の長所を如何に伸ばしてあげられるか。起爆剤、堆肥にする事ができるか、だと思います。

だから僕なりの考えとしては
「褒める」も「叱る」も同類項です。
しかし、その使い方を間違えばそれは「褒める」としては成立してないし「叱る」もまた同じですよね。

だからこそ、「褒めて育てる」という言葉に、とても語弊と勘違いがある気がしてなりません。
その人の、その子の個性を尊重する。認めた上で、伸ばす。
伸びた枝が曲がってきて自分を傷つけそうだから、あえて「叱る」という剪定をする。

分かってはいるけれど、僕にはその人生経験はまだまだ足りない(苦笑)
自分の子どもにも、現場の職員にも、です。精進します。はい(苦笑)
オカザキレオ
2009/10/08 00:34
ども!
台風は大丈夫でしたか?そちらにはかなり接近したのではないでしょうか?
こちらは、ちょっと風雨が強かったくらいで大したことはありませんでした。

>「叱る」こと「怒る」こと
その違い。

ほんとですね。
「叱る」と「怒る」、「褒める」と「甘やかす」
似て非なるものなのに混同されていますよね。

>使い方を間違えばそれは「褒める」としては成立してない
おっしゃるとおりだと思います。
使い方ってとっても大事ですよね。
speranza
2009/10/08 21:41

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