『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 歩かせても歩けるようにはならない

<<   作成日時 : 2009/11/08 23:40   >>

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歩かせるのではなくて、歩くことの援助が必要なのです。

このことは再三再四ウェブログに書いてきていることではありますが…

たとえば…

「食事介助から援助の意味を考える」
http://yoshiemon.at.webry.info/200509/article_10.html
「望ましくない食事介助がおこなわれている?」
http://yoshiemon.at.webry.info/200509/article_67.html

つまり、
食べることの援助ではなくて、食べさせている
そのような現実が多数あるのと同じように
歩くことの援助ではなくて、歩かせている
という現実もままあります。

お気持ちとしては非常によくわかるのですが
歩けない、歩き方が不安定な方に対して
ご本人ご家族ともになんとか歩かせるよう要望されることもあります。
「歩かないと歩けなくなってしまう…だから歩かせてくれ」と。

でも、理屈としてよく考えてほしいと思うのです。

歩けない…というのは、確かにマイナスの状態像ですが
何もご本人は、サボッて歩かないのではないのです。
歩けないには歩けないなりの理由があるからこそ歩けないのです。
そして同時に
身体が身体を守っている…というプラスの状態像でもあるのです。

つまり、歩けるように身体のはたらきが向上すれば
身体が歩かないことを選択しなくてもよくなり
その結果として歩けるようになるのです。

ですから
歩けるようになりたい
歩けるようになってほしい
と願うのならば
歩けるだけの身体のはたらきを作るほうが先なのです。
それは、ただ単に歩かせるだけではムリなのです。

なぜなら
たとえば
たいていの場合に、歩かせようとして
前方から手を引っ張るようにして歩かせるからです。

ただでさえ、歩けない理由があるのに
このような歩き方をさせれば、歩かせ方が原因で
余計に歩けなくなってしまいます。
このことは過去の記事にも書いてきました。

「手引き歩行」
http://yoshiemon.at.webry.info/200710/article_6.html
「誤った歩行介助が歩行困難を助長している?」
http://yoshiemon.at.webry.info/200807/article_11.html
「どうして介助方法を切り替えられないのか?」
http://yoshiemon.at.webry.info/200906/article_24.html

そして常識のように言われていますが、
筋力低下が歩けないことの主原因とは言い切れません。
そのようなケースもありますが、むしろ少数派です。
そして漫然とした筋力強化もどきが行われ
その結果としてかえって伸筋痙性を強め分離を低下させてしまうことも多々あるのです。
(このことについては別に記事にします)

歩けなくなる…その原因で最も多いのは誤用のように感じています。
歩きにくくなったにはそれなりの理由があるのに
歩きにくくすることによって身体を守っているのに
身体のはたらきを信頼せずに
かえって身体のはたらきを阻害してしまっているとしたら…?

このことは
何も脳卒中後遺症をもつ方に限ったことではありません。

科学は過去の知識の修正の上に成り立つ学問です。
そして
バリデーション創始者のナオミ・フェイル氏が言うように
「私たちは過ちから学ぶことができる」のです。













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