『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 『NHKプロフェッショナル「仕事の流儀」リハビリが人生を面白くする』 見ました

<<   作成日時 : 2009/11/18 22:26   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 16

作業療法士の藤原茂さんが登場しました。

100人以上の大規模通所介護施設「夢のみずうみ村」の
コンセプトとそこをご利用になっておられる方がたのご様子が紹介されました。

夢のみずうみ村について詳細を知りたい方はこちらへどうぞ
http://www.yumenomizuumi.com/

まず、驚いたのがアイディアのすごさ!
100人規模だからこそできる逆転の発想です。
人数が多いほうが利用者さん同士助け合ってそれぞれのやりたいことができるし
そのことがまた自立度を上げるし
これは、大規模施設の特性を逆手にとって活用するからこそできるワザだと思いました。
通常規模ではこれだけの活動種目を継続することは現実的には難しいです。
こういう発想がホントにすごい!です。

そして、なんといっても、圧巻は、YUMEを使っているところでしょうか。
番組ではあまり詳しくは取り上げられなかったようですが
この発想がすごすぎです。

自分が何かする→YUMEがもらえる
と同時に
何かするとき→YUMEを払う
「行為」という目には見えないものをYUMEという形にして
参加するには元手も必要だけれど
参加すればするほど新たなYUMEも得られる
たくさん参加し、多くのYUMEがあれば活動の選択肢も広がるし
ギャンブルやゲームという偶然性の作用する特別の場で
悲喜こもごもの感情体験ができる
しかも、特別の場だから後まで引かない…という枠組みの中で安心して感情体験ができる
このアイディアが素晴らしいです。
何にもしないでぼーっとする…という選択肢もありだし
1回選んでも後からの変更も可能とか。
疑似社会を上手につくっていらっしゃる!

自分でやる
自分が選択して参加する
他者との関わりを楽しむ
自分でできること、自分の世界が広がっていくこと
それらがどんどん良循環で作用していっている…ほんとにすごい!

番組で直接紹介されたのは、比較的お若い方々でしたが
実際にはもっと高齢の方も通っておられるようです。

ただ、気になったこともあります。

参加されてる方の自立度や活動性は上がりますが、
筋緊張もえらく亢進してしまっているように感じました。

こういうことって結構二項対立の考え方になるようで
私にはそれがとても不思議です。

身体のはたらきを高めるというリハがおなざりになって
(もしかしたら実際は取り組んでいるけれども
 番組で紹介されなかっただけかもしれませんが
 機能訓練は急性期には必要だけれど後は…という発言もあったことから推察すると
 そういう意味でのリハビリには重点が置かれていないのだろうと思います)
とにかく自分でやるとか、できるだけ歩く…ということだけが優先されてしまうと
お身体が硬くなってしまいます。
(それでも歩きたいんだ!というご本人のお気持ちもあるかもしれませんが…)

障がいがあっても楽しめる「場」
障がいがあっても役に立つことができる「場」
そのような「場」作りは大切だと思います。

良くなってからそのような場へ参加できるだけじゃなくて
今のままでもそのような場へ参加しよう!
場へ参加したことで「できる」「できた」ことが増えていく

それは本当にすごいことです。

でも、ここで言う「できた」ことというのは
麻痺側のはたらきが向上した結果できるようになったわけではありません。
主に非麻痺側を活用することによって「できた」ことです。
(それでも、できるようになったことがあるというのはすごいことです)
ただ、このようなお身体の使い方「だけ」していては後が大変だな…と。
一時はできるようになっても、でき続けることができるのかな…?と正直思いました。

楽しむためには、身体のはたらきを高めることをあきらめなきゃいけない
身体のはたらきを高めるためには、楽しむことをあきらめなきゃいけない
そんな二項対立の考え方はおかしいと思う。
両立するものだと思う。
(詳しいことは別に記事にしますね)

とりいそぎ
番組を見ての感想です。
















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コメント(16件)

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私も番組を見てすこし引っ掛かっていたことを
speranzaさんが書いて下さってるので驚きました。

あれほどまでに上肢の拘縮?が出てしまってる....それまでにどういうリハビリをされていたのだろう?何もしないでいるとあーいう状態になってしまうのだろうか?...車椅子の方の洋服を着脱の事での場面で少し違和感を覚えました。

本当に素晴らしい取組みばかりで、皆さんの表情もすごく良くって...それより何より藤原茂さんの熱意、意欲に感激しました。
が、やはり、ある程度の回復を見るまでは.......
>楽しむためには、身体のはたらきを高めることをあきらめなきゃいけない
身体のはたらきを高めるためには、楽しむことをあきらめなきゃいけない<

のかなー?と番組をみて漠然と思ったしまったのも事実です。
ひろまま
2009/11/19 08:43
番組を見ていて、見ている人にどれだけ伝わったのか
テレビの難しさを感じました。
上肢の拘縮が出ている方が出てきたときに、全く一般人
の両親はあの形にびっくりしてしまっていました。
それがくぎづけになって、視聴者の方もそこにくぎづけになってしまったような・・・。
もちろん夢のみずうみ村のお話は前から知っていたので
取り組み等、中の様子などは素晴らしいです。
本当に二項対立のような印象を番組を見た方が思ったら
残念ですね。あともう少し脳について茂木さんとディスカッションがあってもよかったのかな?
時間の都合なのかすごく残念な感じもしました。
はじめ
2009/11/19 21:38
ひろままさん、コメントありがとうございます。

脳卒中後遺症として、いろいろなことがあげられていますが、本当に「病気」だけの後遺症だろうか?という疑問を私は拭い去ることができません。

私たち人間は生きているかぎり、好むと好まざるとにかかわらず、環境と「やりとり」をしています。
不適切な応答としていわゆる「問題視」されてしまうようなことがらって、環境を含めての応答であって、もしも応答としてのout putが不適切ならば、必ずin putとしての関わりを検証すべきだと考えています。

ひろままさん、あきらめなきゃいけない…なんて、そんなことは決してありません。
そのことについての記事を書きましたので、もしよかったら読んでみてください。
speranza
2009/11/19 22:29
はじめさん、コメントありがとうございます。

二項対立の図式…というのは、実は私たち専門家と呼ばれる人間が暗に、意図せずに、伝えてきてしまったのではないか…と考えています。

私たちがこのように発言するときには、それぞれの依って立つ考え方や価値観といったものを「当然」踏まえての発言です。
ですが、現実には、表面的な意見が交換されるように見えて、その実、暗黙の前提こそが暗黙のうちに交換されたり、共感されたり、対立されたりしているように感じられてなりません。
このことに関連する記事も書きましたので、もしよかったら読んでくださるとうれしいです。
speranza
2009/11/19 22:35
私は身障者です。
NHKの番組で藤原さんが「障害を持っても素晴らしい人生がある。障害を持ったことで見えない世界が見える」等とおっしゃっていましたが、私はそう思いません。
できれば、そのような人生は見たくないです。
もちろん、障害が治るにこしたことはない。
健常者の寝言であって、障害のある人は自分の心の中でそうゆう思いと戦っているのです。
身障者
2009/11/20 00:20
時々訪問しています。
私の身内にも身障者が2名おります。
やはり違った新世界感とは縁遠い人生を送りながらの日々ではあります。
専門家とは言え希望を持たせる上での発言にしろ私達家族はそれに如何対処したら良いのか理解に苦しみます。
僻み根性ではありませんが、健常者、障害者と分けられる発言にも少しガッカリでした。

また認知症という言葉は最近の言葉と聞きました。
介護保険が出来た時からでしょうか?
両親とも軽い認知症と診断されました!
いろんなブログを拝見し私は「認知症」と言う言葉に悲しささえ思えて仕方がありません。身内だからとかではなく極普通の人が、たまたま記憶障害(脳疾患を含む)に侵されただけで、心まで侵された訳ではないはずです。私もブログで発信してみたいと何度か思いました・・しかし虚しさが先に走り、そうではないのだと言う思いが身障者の彼らや両親から背中に受けてしまいます。多くの方からの発信に少し戸惑ってる私です。

勝手なコメントで申し訳ありません。
不適切でしたら削除して下さい。
籐助
2009/11/20 20:02
身障者さん、コメントありがとうございます。

今のお気持ちを正直にお寄せくださいましてありがとうございます。

>心の中でそうゆう思いと戦っている

そういう思いがゼロになることはないのではないかと感じています。

それでも、番組の中である女性が語っていた「脳卒中に感謝」という言葉は決して誰かに言わせられたものではないだろうとも感じています。
speranza
2009/11/20 21:49
籐助さん、ご訪問とコメントどうもありがとうございます。

蛇足かもしれませんが、念のため…。
認知症は、決して心が侵されることを意味する診断名ではありません。認知機能の低下は起こっても、その人らしさ、その人の核のようなものが失われることはありません。

もし、まだお読みでないようでしたら、クリエイツかもがわから出版されているクリスティーン・ブライデンさんの「私は誰になっていくの?」「私は私になっていく」をお手にとってみてください。
認知症と診断された当事者の方が書いた本です。
(ご存知でしたらすみません)

籐助さんが率直なお気持ちをお寄せくださったのですから、削除なんてできません。
ありがとうございました。
speranza
2009/11/20 22:15
このブログをご覧になってる、見逃してしまった方のために。。。NHK総合テレビ11/23(月)深夜0時45分〜に再放送されます。

私の父が通うデイサービスでは、このYUMEが採用されています。普段使える他、夏祭り・クリスマス会などのイベントで、家族に出店の物をおごってあげたり出来るんですよ^^父もその時のために、がんばって貯めているようです。家族もうれしいし、本人も励みになるし、良い制度です。
ふくちゃん
2009/11/22 23:31
ふくちゃんさん、再放送のどうも情報ありがとうございます!


speranza
2009/11/23 19:35
私もプロフェッショナル見ました。
父(57)が脳梗塞で倒れて3年が経ち、半身麻痺がありながらもパートとして就職できたことに感謝しています。
ただ精神的なダメージを引きずっており、娘の私にはどうすることもできないなと、思っている最近です。
「パートでこれだけしか稼いでも意味ない」と言ってます。
あんなふうにやる気を引き出してくれる人がいればいいなあ。
施設でみんなとリハビリしていた頃のほうが生き生きしていたように思います。
こたろう
2009/11/23 22:24
こたろうさん、コメントありがとうございます。

お父様の就職、良かったですね。
お父様もこたろうさんもがんばっておられるんですね。

>「パートでこれだけしか稼いでも意味ない」
ご病気になる前は、お父様は「稼いでくる」ことに、一家の大黒柱としての、1人の男としての支えと誇りを抱いておられたのでしょうか?
もし、そうだとすると、その支えと誇りを「たくさん稼ぐ」ことではない、他の何かに見い出せるようになるといいですね…。
もしかしたら、その言葉に他の意味も込められているのかもしれません…。

いずれにしても、これは難しい問題だとは思いますが
(お父様ご自身の価値観の転換に関わることになってくるのだろうと思いますので…)
でも世の中には不思議なことも起こるのです。

周囲がそうなったらいいなぁと願って希望を捨てずにアンテナをはっていると(お父様に対しては直接は何にもしていなくても)ふっと道が開けることもあります。

脳卒中後遺症をもつピアニストの舘野泉さんは、ある時それまで見向きもしなかった左手だけの譜面をみてピアノに再び向き合うようになったそうです。

また、妻が脳卒中になった医師の長谷川先生はたくさんの障がいをもつ方の診察経験から、自宅に帰ってから3年〜5年して転機がくることが多いと、著書「主体性を引き出すリハビリテーション」に書いておられました。

本当に不思議なことって起こります。

こたろうさんのお父様にも、いつかきっとその日が訪れることをお祈りしています。
speranza
2009/11/23 23:55
ありがとうございます。
本当に、そうなったらいいなと思います。
家族の価値観を変えるのは一番難しいかも知れませんね。早く道が開けるといいです。
私はあきらめずにアンテナ張り続けます。
こたろう
2009/11/24 00:26
こんにちは!
昨日ようやく録画しておいたものを見ました(^-^;

「バリアあり〜」やYUMEなどの工夫は本当に素晴らしく、また病気に感謝とまで言えるような新しい価値観を提示されていることもすごいと感じました。

一方で洋服の着脱を「むきになって」勧める場面や、「機能回復へのこだわり」という表現には違和感を覚えました。

強く勧め過ぎることは療法士の押し付けに成り兼ねず、利用者さんとの信頼が確立していたりご本人が無意識に背中を押して欲しがっている場合などは有効でしょうが、療法士のポリシーとするのはどうかと思いました。

また、機能回復を願うのは当たり前の思いであり、「こだわり」と否定的に表現するべきではないと感じました。

職場でもかなり話題になり、先輩とのディスカッションで盛り上がりました。
まる
2009/11/25 12:44
こたろうさん、私の呪文は河合隼雄さんのパクリで「望みはなくても光はある」です。

人生において、不思議なことが起こることは、河合隼雄さんもおっしゃっておられます。

寒さも本番の季節を迎えます。
こたろうさんもお父様もどうぞお身体お大切になさってください。
speranza
2009/11/25 20:25
まるさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

>「機能回復へのこだわり」という表現には違和感を覚えました。

そうなんですよね。
そういう見方をしてしまうと、夢のみずうみ村のやっていることも「能力獲得へのこだわり」と言われかねないとも思います。

あのような身体であのような歩き方であったとしても、歩けるようになったということには違いありませんが、その後も続けて歩いていられるのだろうか?転倒してしまったりしていないだろうか?麻痺側上肢がさらにガチガチになってしまってはいないだろうか?という疑問も抱いています。

>強く勧め過ぎることは療法士の押し付けに成り兼ねず

おっしゃるとおりだと思います。
それは夢のみずうみ村がやろうとしてきたことの本質には反することでもあると感じました。
speranza
2009/11/25 20:30

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