『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 動きを感じる その2

<<   作成日時 : 2010/03/05 22:39   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

リハビリを受ける時には、どんなリハビリであれ
動いている時のお身体の感じを感じとるように意識してみてください。

たとえば
ストレッチをしてもらっている時には
ストレッチしてもらっている筋肉が伸びていく感じを感じとるように
もしも、感覚障害があって感じとりにくい…という場合には
どの筋肉のストレッチなのかを教えてもらって
その筋肉のついているところ(筋の起始と言います)と
終わるところ(筋の停止と言います)を教えてもらって
ストレッチの間、筋の起始と停止の間を
「この筋肉が伸びていくんだ」と思いながら目で見てください。

よくあるパターンがおしゃべりしながら
ストレッチしてもらう…というパターンですが
(たぶん、これも療法士がストレッチしながらおしゃべりを促してきたのだと思います)
でも、そんなことしているともったいないですよ〜。

私の体験では
脳卒中を発症して10年
麻痺している手が硬く握り込んでしまっていましたが
リラクゼーションしながら動かしていって
最初はようやく指を伸ばせるところまで筋肉がほぐれてくるのに
40分近くもの時間がかかった人が
今ではリハビリを始める前から既に柔らかくなって指がある程度伸びています。
完全にリラックスするまで、ほんの少し触るだけでスッと力が抜けてきます。
この方は、常に指の筋肉の変化を集中して感じとっておられました。
もちろん、私が担当する前にもリハを受けておられましたが
にもかかわらず、指は硬く握り込んでいたのです。
まさしく、前の記事で甲野善紀先生が言う通りに
「同じ動きでもどんな気持ちで向き合うかによって結果が違ってくる」のです。

余談ですが、
適切なリラクゼーションと運動がおこなわれていれば
そんなに極端に指が硬く握りこまれることは少ないのではないかと感じています。
もしも、そのような状態になるとしたら
考えるべきは指先の可動域訓練ではなくて他の訓練の過負荷
たとえば、歩行訓練の量(距離)と質(杖や装具の軽度化や不使用)を
検討したほうが良いと感じています。

逆の言い方をすると
4点杖をT杖に
T杖を杖なしに
あるいは
装具を装具なしに
変更しての歩行に変わったときには
身体のはたらきが高まっているのなら心配ないけれど
身体のはたらきが高まっていないのに
歩行の方法論を変更したとすると
身体に無理がかかってその結果硬くなりやすいので
リラクゼーションをしっかりおこなうようにしながら
麻痺側の指が硬くなってきていないかどうか確認するほうが良いと思います。

残念なことに
療法士の中には、杖なしで歩けて良かったね。装具なしで歩けて良かったね。
という「部分」には目を向けても
腰背部や指の筋肉という「身体全体」に目を配っている人ばかりじゃないようなので。

…ちょっと話がそれてしまいました。

ストレッチ以外のリハビリ…何かの動作の練習でも
動くのに必死だと、感じることまで余裕がなかったりもするのではないでしょうか。
どんなことでも練習し初めは余裕がなくても
段々と、動きの感覚を感じとったり
工夫したりする気持ちの余裕が出てくるのではないかと思います。
それがなかなか難しい…という時には、逆に課題が難しすぎるのではないでしょうか。
いろいろな動作ができるようになりたいというお気持ちはわかりますが
何事も一足飛び…というわけにはいきません。
難しい課題をがんばりすぎて身体が硬くなってしまっては
元も子もありませんから、お気をつけいただきたいと思います。

現在、リハビリをどこかで受けていて担当の療法士がいる方は
何か新しい挑戦を始める前に必ず担当療法士にご相談されることをおすすめします。












 

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なるほど(納得、参考になった、ヘー)

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
姿勢をみるときにある講習会で「いいところを3つまず見つけましょう」ということをいわれて、ほとんどの
療法士は意外にも見つけられていないのがわかりました。
悪いところに目が行くのはいいのですが、悪いところを
矯正するという意識が働きすぎると、逆に身体を硬くしたりすることが多いのかもしれないです。
何事もバランスが大事ですね。
そして動きはある程度の癖がついてしまうことがあるので、そこが動かないことが認識できていない方が多いので(私たちも自分の身体について意外と認識できていないことが多いと思います)そこを気づき(awareness)
を他者がその人に認識できるように自然にもっていく
ことがさらに大事なように思います。
なのでむやみな自主トレーニングも危険ですね。
それをふまえて療法士は考えて、援助する必要があるように思いました。
はじめ
2010/03/06 07:41
はじめさん、コメントありがとうございます。

>ほとんどの療法士は意外にも見つけられていない
>悪いところを矯正するという意識が働きすぎると

たいていの療法士が「悪いところの矯正⇒状態向上=リハ」だと考えていると思います。
でも、私は、この考え方には限界があるように思えてなりません。
神田橋篠治流に言えば、「矯正」という考え方は生体に対する外部からの侵害刺激にもなると思うのです。
身体にとって何が良くて何が悪いのか…とても微妙だと思っています。
風邪を引いたときの高熱は、ふだんよりも高熱という意味で悪いかもしれないけれど、ウイルス死滅の方策のあらわれでもあります。

>何事もバランスが大事
そういう意味からも、バランスというのがとても大事で、そこの見極めというのは、やっぱり「awareness」や「内観」が大きく関与するように感じています。

ですので、はじめさんがおっしゃるとおり、私も「むやみな」自主トレーニングというのはとても危険なことだと考えています。(自主トレーニングそのものはとても重要だと考えていますが)
療法士がもっと自主トレを適切に設定することができるようになれば、対象者の方もむやみな自主トレをしなくてすむようになるのではないかとも思います。
speranza
2010/03/06 21:34

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