『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 動作の中で身体のはたらきを高める練習をすることが大切

<<   作成日時 : 2010/04/22 20:29   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 4

5分座る練習をするのではなくて

座るという動作の中で身体のはたらきを高める練習をすると
結果として5分座れるようになるのです。
5分座る練習をすれば5分座れるようになるわけではありません。

片足立ちの練習もそうです。

3分片足立ちで立つ練習をするのではなくて
立つという動作の中で身体のはたらきを高める練習をすると
結果として3分片足立ちで立っていられるようになるのです。

片足立ちができないには
できないほうが身体総体にとって有効な理由があるから
片足立ちができないようになっているのです。

片足立ちができたほうが身体総体にとって有効な状態になる練習をせずに
片足立ちができるはずがありません。

座ることや片足立ちにかぎらずに
動作ができるようになるということ
もっと言うと何かを習得する、学ぶ…というのは、そういうことだと思います。

たとえば
テストで100点とれたというのは
頭のはたらきが高まった結果として100点とれた
…ということですよね?
たとえ一時的にということもあるにせよ…(苦笑)

リハビリも同じです。

ですが、
リハビリという名で
動作ができるようになるために
動作の練習をする…という
目的と目安の混同が起こってしまっているように感じることがよくあります。

1q歩ける…というのは目安です。
身体のはたらきが高まった結果として1q歩けるのです。
目安としての1q歩けることを
目的としての1q歩くということにすりかえが行われてしまっています。

手の運動にしても同じです。

練習しなければできるようにはなりませんが
だからといって
目安と目的を混同した練習になってしまっては本末転倒です。
早晩、お身体のどこかに異変があらわれてしまいます。

この天候不順な陽気が続いているせいもあるかもしれませんが
麻痺している手の練習をがんばっている
けれど身体が辛い
どうしたらいいか…というお問い合わせを複数の方からいただいています。

ご自身のお身体が正解なのです。
どうぞ無理なさらないでください。

無理…というのは
回数だけではありません。
今までしていなかった動作を練習するときは慎重になっていただきたいと思います。

歩く時の姿勢の矯正も慎重になっていただきたいと思います。
結果としてそのような姿勢での歩き方になっているのです。

「前を向いて歩いて」
「背筋を伸ばして歩いて」
「麻痺している手を伸ばして歩いて」

このようなセリフはリハやケアの場面で
良かれと思って、でも吟味されることなく使われている言葉の1つだと思います。

もしも、そうしようと思うだけで
身体がそのとおりになるのなら
もっと多くの方ができるようになっているはずです。

がんばっているのにできないというのは
他の理由があるはずだと考えるのが妥当ではないでしょうか。

そうしようと思っても身体が言うことを聞いてくれない
だから、困ってしまう
そういう方が多いのではないでしょうか。

それは
がんばりかたが今のお身体には合っていないのです。
決して
がんばりかたが悪い、あるいは足りない…のではありません。
決してご自身を卑下なさらないでください。

身体はすでにがんばっているのです。
往々にしてがんばりすぎているのです。

それなのに
身体の持ち主たるご自身が
「この姿勢は良くない」
「麻痺している手が動かないのは良くない」
「歩けないのは良くない」
だからリハビリするんだ…と考えたとしたら
身体は反乱するのではないでしょうか。

現状を否定するのではなくて
現状を肯定したうえで
より良くなっていくためにがんばる

いつだって
身体は身体を守っている
総体として最善のはたらきをしている

どんなことでもそうですけれど
大切なことは
何をするか
ではなくて
どのようにするか
ということなんだと思います。

同じことをしていても
どのように…が違えば、結果だって違ってくるのです。













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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
足が地に付いた安定した歩きをしたい為に時々片足立ちを試みるのだけど3秒がやっとです。目安と目的が良く分かりませんが せめて10秒位は立ちたいです、どうすれば良いでしょうか御教示ください。
chanchan
2010/05/23 23:17
chanchanさん、コメントありがとうございます。

お気持ちはよくわかりますが…
実は、考え方としては全く逆なのです。
(このあたりは専門家と呼ばれるで人も誤解の多いところです)

片足立ちができる⇒安定した歩きができる
のではなくて
安定した歩きができる⇒片足立ちができる
なのです。
もっと言うと
両足でラクに立てる⇒片足立ちができる
のです。

ですから、まずは両足でラクに立てるように、そして、安定した歩きができるように…という練習をすると、結果として片足立ちが10秒できるようになってきます。

今すぐにできて誰にでも使える方法論としては
「歩くときには良いほうの足の動きに気をつける」
http://yoshiemon.at.webry.info/200812/article_2.html
のシリーズの記事をご確認のうえ、麻痺していないほうの足の踵から親指歩きを練習なさってみてください。

もっと詳しくお知りになりたい…ということでしたら、大変おそれいりますが、メッセージをいただけますでしょうか?
speranza
2010/05/24 22:01
身体の持ち主たるご自身が
「この姿勢は良くない」
「麻痺している手が動かないのは良くない」
「歩けないのは良くない」
だからリハビリするんだ…と考えたとしたら
身体は反乱するのではないでしょうか。

とありますが、そんなことはないです。
上記のことを思ってる患者でも良くなってる人は現実にたくさんいます。

参考に読ませていただきました。
ヨシ
2010/06/22 14:36
ヨシさん、コメントありがとうございます。

私がこのことを考えたきっかけは、
いったん「良くなった」のに、
がんばってリハビリしているにもかかわらず、
できていたことができなくなったり、
できかたが悪くなってしまう人が現実にたくさんいる…ということをどう考えたらいいのかということがきっかけでした。

毎日散歩しているのに、前は1q歩けていたのに歩けなくなった。
前はもっと早く歩けていたのに歩けなくなった。
腰が痛くなった。
前は自分1人でトランスファーできていたのにできなくなった。
いずれも、がんばってリハビリしているのに段々とできなくなってきた…という人ばかりです。
このような声は現実にもネットでもたくさん聞きます。

「良くなる」ということをどう捉えるのか
もう1度きちんと考え直す必要性があると私は考えています。
そして、新しいパラダイムの提案としてこの記事を書きました。

新しいパラダイムというのは、受入れられ難いものです。
おうおうにして、有効であるほど受入れられにくいものです。
私はそれを歴史から学びました。
speranza
2010/06/22 21:42

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