『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS ROM訓練再考

<<   作成日時 : 2010/04/26 20:46   >>

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お年寄りで段々ADLが低下して寝たきりになった方にROM訓練する時があるでしょう?

よくあるパターンが肘を伸ばしたり足を伸ばしたり…

でも
実は、全身をみないで肘だけ膝だけ伸ばそうとすることで
かえって身体を硬くしてしまっていることがあるのです。

良かれと思ったROM訓練でかえってお身体の状態を悪くしてしまっている

ウソみたいなホントの話です。

人によっては
寝たきりだから、ROM訓練をしないと身体の拘縮が進んでしまう…と思って
必死になって肘を伸ばしたり足を伸ばしたりしているかもしれません。

でも
よくよく考えてみてください。

関節可動域制限が起こるには
必然性があって起こってしまうのです。

ここで大切なことは
「原因」ではなくて「必然性」ということです。

その必然性を考慮せずに
単に目に見える肘や膝を伸ばすだけでは
その場では一見該当関節の動きが出たように見えて
結局は必然性を高めてしまうので
長い目で見ると拘縮は進行してしまう…というパターンが多いのではないでしょうか

たぶん
年月が経過していくごとに
車いすでの座り方が悪くなり
ベッドでの寝方が悪くなり
ROM訓練をしていたのに…
そういう方を知っているはずなのです。

でも
人間ってほんとにすごい

目の前にある現実の見方(考え方)と方法論を変えれば
ちゃんと変わるのです。

たとえ
重度の認知症をもつ方でも
(HDS-Rなんてできない、その場の意思疎通もまったくとれない、ADL全介助の方でも!)
身体の動きは変わってきます。

今は常識になっていますが
「寝たきり→拘縮悪化防止→手足を伸ばす」
という考え方は本当に正しいのかどうか吟味する必要性を感じたことはありませんか?

目の前の方の寝たきりという状態像は
単にマイナスの状態を示しているわけではありません。
その状態像そのものが
現状をどのように考えたらいいか…という見方と方法論のヒントでもあります。

目の前にいるお年寄りは
関係性の中にいます

精神的にも身体的にも

もしも、私たちが目の前の状態像を
修正すべきマイナスの状態像としてとらえて、そのように関われば
お年寄りは(お年寄りを守って総体としてはたらいているお年寄りのお身体は)
必然性を状態像というかたちのヒントとして表出しているのに
誤解されたとしてとらえて、そのように反応します。

けれど、もしも、私たちが目の前の状態像を
必然性があって現状にあるということをとらえて、そのように関われば
お年寄りを守って総体としてはたらいているお年寄りのお身体は
理解してもらえたとしてとらえて
ちゃんと新たな方法論に適応して(学習して)反応します。

大切なことは
ROM訓練をする、しない、ではなくて
どのようにROM訓練をするか…ということなのです。

(リハビリというものは
 他のどんなリハビリであれ、そういうものです)

おどかすわけではありませんが
不用意なROM訓練は効果がないどころか逆効果にもなってしまうのです。

(ROM訓練に限らず、リハビリというものは
 他のどんなリハビリであれ、そういうものです)

重度の認知症をもつ方にとって
身体的なリハビリというのは、単に身体面の意義だけではありません。
環境との相互作用、コミュニケーションという能力が発揮しにくいので
自分自身の身体の変化…という、より、直接的なコミュニケーションの機会という
精神面での意義も同時に得られる貴重な場でもあると感じています。

ここに書いたことをもうちょっと考えてみたいと思います。












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