『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS 「あ、立てた」

<<   作成日時 : 2010/06/03 22:06   >>

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思わず口をついて出た、Aさんの言葉です。

車いすからプラットフォームマット(リハビリ室によくある膝くらいの高さのマット)に
移乗する時に
見事に座ったままの姿勢で介助されていました。
リハ後にマットから車いすに移乗する瞬間に冒頭の言葉。
腰も膝もしっかり伸びています。
介助されてはいますが、両足でお身体を支えることができています。

認知症をもつ方の場合
看介護職だけでなく療法士も、そして、なんと、当のご本人でさえも
見た目の拘縮にだまされていることがよくあります。

Aさんのような場合に
下肢のROM訓練をやっても動きの中で下肢が伸展して使えるようにはなりません。
それどころか、逆効果になってより一層拘縮を悪化させてしまうおそれもあります。

動きの中で一見、拘縮のように見える場合に多いのが
実は、誤学習によるものがとても多いのです。

「異常な環境の中では異常な反応が正常だ」
という言葉が示すとおりに
不適切なリハやケアを提供された場合には、往々にして不適切な動作が出現します。

たとえば
ずっと前に記事に書きましたが
食事介助において
上の歯でこそげ落とすような介助をしていれば
すすり食べや、舌や顎を前に突き出すような受け口のようなとりこみをするようになってしまいます。
ところが、適切な介助をおこなえば
上唇できちんと食塊をとりこめるように「再学習」できるのです。
たとえ、HDS−Rが計測不能の重度の認知症をもつ方でも。

つまり
一見、不適切な動作を示していたとしても
その方の障害像を意味するとは言い切れません。
不適切な状態像は、介助者の不適切な介助方法を示している場合だってあるのです。
つまり、介助者がその方の能力を把握できていないということを示してしまっている
…ということを意味している場合だってあるのです。

ちなみに
Aさんは、意思疎通が困難な、HDS-Rが0点の方です。
筋力強化はしなくてもリハ前後で変化が見られました。
つまり、再学習できている…ということです。

認知症をもつ方にとって
身体運動面というのは
単に、ADLの維持向上という意味だけでなく
身体の変化という感覚、認知、意識化、言語化…という精神面からも
とても有用なリハだと考えています。
















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