『 Buon Giorno!』 作業療法士Sより…

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zoom RSS よくあることですが…

<<   作成日時 : 2007/03/02 21:53   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 4

ある事業のお手伝いで、あるお宅に家庭訪問したことがあります。

その方のお家は
玄関の上がりかまちが高いのです。
まだ真新しい踏み台も置いてありました。

上がり下りするだけなら、踏み台と横にある下駄箱を利用して軽介助で可能ですが
ひとりで安全にできるように
玄関の出入りをすることがおっくうにならないように
私たちは座って上がりかまちをクリアする方法を提唱しました。

そしたら、ご家族が
「病院では下駄箱を使えば大丈夫だよ(玄関に改修は必要ないよ)」って言われたんですけど…っておっしゃいます。
あぁ、またか…と思いつつ
(でも、靴を脱いだり履いたりは立ったままではお一人ではできませんよね?)
と言うと、ご家族はハッとした顔をされました。

もちろん、優先順位はあるので
改修を最小限に押さえたいのが最優先であれば、次善の策として、要所要所で介助をする…というのも選択肢にはいります。
でも、あきらかにこの場合は、上がりかまちの「上がり下り」という「動作」しか見ておらず、上がりかまちの上がり下りは、「家の中から外に出る」ために上がり下りするという「行為」の一環としては見ていないでご家族に指導した…ということが歴然として伝わってきました。
だって、ご本人に「立ったままで靴を脱いだり履いたりする練習はしたんですか?」
ってお聞きしたら「やってないよ」と言われましたもの。

「行為」を見ないで「動作」だけ見ている。
今までに何回も書いてきましたが
ほんと、よくあるんですよね…。

しかも、そのことに自覚がない…。

よく療法士が「認知症の人をどうやってみたらいいかわからない」って言ったり
「話ができるから」って過大評価したりするのも
結局は、「行為」を見ないで「動作」だけ見ているってこととつながってると思う。
だって、認知症って、「行為」の障害だもの。

だから
認知症をもつ人の能力と障害をみる「目」を養う…ってことは
その他の障害をもつ人の「行為」をみる「目」を養うってことにもむすびつくと思います。

よく病院入院中はできていたのに退院して家に帰るとできていたこともできなくなる
やれ依存的だの、病院のリハのほうが良いからだのと
やんや言う人が結構たくさんいますけど
もちろん、そういうこともなくはないでしょうけれど
ほんとうにそれだけかなぁ…?
病院にいるときに、療法士はほんとうにその人の「行為」をみていたのかなぁ…?

実は、療法士が見落としていて、なのに自覚がないからそのまま退院になって
いざ自宅でやろうとしても
たとえば、上がりかまちの上がり下りはできるけれど
そこに必然的に伴う靴の脱ぎ履きができないから
結局はひとりではできない、やらなくなる、手伝ってもらう、運動のコツを忘れる、できていたこともできなくなる…
たとえば、そんな連鎖が実は起こっているんだけど
療法士は最後しか気がつかずに
「家に帰るとダメになるんだよな」とうそぶいてるとか…(苦笑)

「動作」だけはできるけれども
「行為」としてできなければ、結局は「動作」もやらなくなって当たり前だと思うけど
それって患者さんや利用者さんが悪いのでしょうか?

このテのことって実は案外多いように感じています。
大なり小なり、かたちを変えて…。

















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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして、有の息子のたいきです。
バリデーションの方では母がいつもお世話になっているそうでこれからもよろしくお願いします。

私は先日、老健施設での二日間の評価実習に行ってきました。OTSとして患者さんに直接触れるのは初めての経験で大変緊張しましたが、教科書で学んだことを目の前の現象として見ることができて、やっと実感がわいてきました。来年度の臨床実習に向けて不安は拭いきれませんが、何を準備するべきか少し見えてきました。

これからも時々のぞかせていただきます。
たいき
2007/03/03 11:55
たいきさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
バリデーションでは、私のほうこそお母様にお世話になっていたんです。(笑い話もいっぱいあって…ほんとうに楽しかったです。)

ところで、評価実習お疲れさまでした。
ホッと一息ついているところでしょうか?
臨床実習への不安はあってあたりまえですヨ。
ご自分の中で「わかるところ」「わからないところ」が明確になってさえいれば先に進んでいけると思います。
がんばってくださいね!
応援しています。
こちらのウェブログもひきつづきよろしくお願いします。
speranza
2007/03/03 21:49
本当に動作ばかりに目にいって行為に気がつかない療法士が多いですね。
病院という閉鎖的な空間にいるかたは特に多いかも・・・。かくいう自分も病院にいたときは・・・(反省)
在宅をやるようになって気がつくことが多いですね。
色々な所をわたりあるいて、気がつくことが多いです。
そして現在は教員にチャレンジです。
生活をちゃんとみれる療法士を育てたいですね。
はじめ
2007/03/08 22:20
はじめさん、コメントありがとうございます。
>生活をちゃんとみれる療法士を育てたい
学生にとって、養成校での学びはとても大きいものがあると思います。
ますますのご活躍をお祈りしています。
speranza
2007/03/09 17:39

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